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日本が日本であるために

 

      TOP > ARCHIVE - 2017年04月  
  

北朝鮮とアメリカ 

 北朝鮮のような小国がどうして現在アメリカにも中国にも屈しないでいられるのか。
 それは二つの理由があります。

一、核を持ち、ミサイルの精度がとても高まったから。(アメリカへ届くような大陸間弾道ミサイルも完成していないとは決めつけられない状況になってきている)

二、ミサイル実験に対する経済制裁、援助打ち切りが起こり多くの餓死者が出ても、国家の独立と不屈を優先させると構えているから。

 このどちらのファクターが欠けても、北朝鮮がアメリカや中国に対抗することはできないでしょう。
 しかし、逆を言えば、この両輪が機能している限り、アメリカでさえ北朝鮮を何とかできるわけはないのです。


 この関係性は、北朝鮮がミサイル実験を行うたびに言われてきたことです。

 文脈としては以下のようなこと。


1 北朝鮮が核を持ってヤバイからと言って先制攻撃を仕掛ければ、その攻撃した基地とは別のところから報復の核ミサイルが飛んでくる可能性がある以上、容易に手出しはできない。

2 だから、アメリカを始めとした先進国は、北朝鮮に対して、「経済制裁」というカードしかもちえない。

3 北朝鮮は土地が痩せているし、慢性的に経済的にも苦しい状況にあるから、経済制裁によって何百万の餓死者が出たりする。

4 しかし、北朝鮮は何百万の餓死者が出てもギブアップしない。


 こういうことです。
 で、これを永遠に続けることができるのなら、この地球上で北朝鮮を屈服させることのできる国家は存在しないということになる。(※これは、核というものが現代の国家にとってどれほど大切なものであるかも示唆している)

 しかし、なかなかそうはいかないでしょう。
 考えられる結末は三通りある。

A 経済制裁による済的な困窮が続けば、いつか政治体制が崩れる。

B その前に北朝鮮がギブアップする。

C その前にトランプが先制攻撃をしちまう。



 北朝鮮の指導部の気持ちになって考えてみると、これはBの「ギブアップ」をいかに良い条件で迎えるかという勝負でもある。
 つまり瀬戸際外交というものです。加えて、瀬戸際外交によって国内の不満を抑制するという話でもある。
 そして、この場合であっても結局核ミサイルを手放さなければ北朝鮮の勝ちでしょう。しばらくすればまた同じことを繰り返せば良いのですから。

 Aの政治体制が崩れる場合、これは朝鮮の人たちそのものにとって良いか悪いかはよくわかりませんが、北朝鮮の指導部からすれば失敗であるに決まっている上に、日本にとっても難民の影響など含めて甚大な影響が出るでしょう。

 これまでは大きく言ってこのふたつのシナリオのみが主に想定されてきたのであるけれども、ここに来てC「アメリカが先に攻撃しちまう」という可能性が大いに考えうる話にもなってきている。

 というのも、今のアメリカ大統領がトランプだからです。


 また、あの四月のミサイル実験失敗がアメリカのサイバー攻撃によるものであるという説も出ていますでしょう。

 あれに頼もしさを感じている日本人は結構見かけますが、なんというお花畑かと思う。

 もし、アメリカのサイバー攻撃で、北朝鮮のミサイルを封じることができたとしても、アメリカはアメリカに対する核攻撃を封じるだけで全然構わないわけです。

 アメリカ本国や在日米軍基地へ照準の合わさったミサイルだけを封じれば、別に普通に日本の土地を攻撃するミサイルを封じる必要はない。
 もっと言えば、例えば皇居へ照準の合わさったミサイルだったとしても、アメリカがこれを封じる必要性はないのです!

 そもそも、サイバー攻撃でミサイルを封じたとしても「サイバー攻撃しました」だなんて言ってしまうと損に決まっているのだから、つまり秘密裏にやるわけでしょう。

 秘密裏にやるミサイル封じを、日本に対してやっても1ミリも意味ないじゃないですか。
 だって、秘密裏なんですから、恩を売ることさえできないんですから。


 逆に、アメリカからすれば、アメリカに対するミサイル攻撃をサイバー攻撃によって封じることができるならば、北朝鮮への先制攻撃を躊躇する必要性は減ってくる。

 だから、


1 アメリカが北朝鮮へ先制攻撃

2 北朝鮮がアメリカへ報復攻撃をしようとする

3 大陸間弾道ミサイルを封じられる

4 仕方がないので、隣の韓国や日本へ報復攻撃する


 というストーリーはめちゃくちゃ現実的でしょ?


 もっとも、もしサイバー攻撃による核ミサイル封じが、「どこへの攻撃であるかに関わらずとにかく封じる」ことしかできない精度のものであれば、日本へのミサイル攻撃もアメリカが封じてくれる可能性もあるかもしれない。
 でも、我々にはそんなことわからないんですからね!

 日本人には、「アメリカのサイバー攻撃によるミサイル封じが、どこへの攻撃であるかに関わらずとにかく封じることしかできないものであること」を「祈る」ことしかできないんですか?

 そんなことだから、拉致被害者を取り戻すこともできないのです。



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北朝鮮の正しさと限界 


 北朝鮮のことを考えてみると、当然ながらこれはマズイ国家であるとは思います。
 そして、この国には多くの日本国民が拉致をされているわけで、当然のことながら北朝鮮は日本の敵であることは間違いないことでもある。

 ただし、私は事がミサイル実験に関しては、北朝鮮は正しいと思う。
 正しいというのは、「正当である」ということも含めて正しいということです。
 これは別に皮肉を込めているわけではなく、本当に正しいと思うのです。


 まず現在、北朝鮮が主に敵対しているのは、あのアメリカでしょう。
 あるいは「アメリカを中心とした地球」を敵としているのです。
 つまり、別に日本なんかを主たる敵としてみなしているわけではなく、日本についてはアメリカの子分としていわば「悪の手下」とみなしている程度というわけです。
(だからこそ、まず日本にミサイルが落ちるかもしれないという話でもあるのですよ?)

 要するに、とりあえず北朝鮮は「国家として、世界のラスボスであるアメリカにも屈服しない」という意志は持ち合わせているのです。
 これだけでも日本より何倍上等であることか!

 また、親分であったはずの中国の意向も、北朝鮮の国家主権を縛ることはできていない。
 そもそも中国は、アメリカとそこそこは仲良くしておきたいわけでしょう。
 これはアメリカだってそうです。
 なんと言っても、アメリカ、中国は「戦勝国」であり、安保理であるし、昨今両国は経済的にも軍事的にもまさしく(日本となんかとは違って)WINWINの関係を築きあげている。

 だから、中国としては、表面上は少々アメリカと小競り合いのあるような様相は醸し出すかもしれないけれど、この地球の大勢を決定的には崩したくないとは考えている。
 ただ、そういうふうに考えていることが明瞭だとナメられるので表だっては言わないだけです。

 だから、子分であるはずの北朝鮮がアメリカへの不屈姿勢を決定的にするのは、当然、中国としても具合が悪い。
 その証拠に、北朝鮮のミサイル実験は、中国からも再三のストップが入っているわけです。

 つまり、北朝鮮がアメリカに対して断固不屈を貫くとなると、中国も北朝鮮の敵になってくるわけでしょう。

 と言うことはですよ。
 現在、北朝鮮は、国家としてアメリカにも中国にも屈していないことになる。

 この小国が国家独立にこだわり、超大なパワーを持った大国に屈しない姿は、やはり幾ばくか感動を覚えますよ。

 かつて本土決戦を手前にとっとと降伏しちまった日本なんかより、はるかに立派な国であるように思われます。


 そういう部分で、我々は北朝鮮に対して恐れの反面、チラっと感動を覚えているに違いないのです。

 繰り返しますが、北朝鮮は問題の多い国家であるし、拉致問題がありますから敵対国ではあるのですよ?

 でも、それとは別問題として、国民を餓死させながらも、権力者の権力維持の力学があるに決まっているとは言えども、「あんな吹けば飛ぶような小国が、アメリカに不屈を貫こうとしている」という姿にちっとも感動しない日本人は日本人ではないと思う。

 このチラっと浮かぶ感動はそれなりに自覚しておくべき領分であり、無視しては他でおかしな話になるという種類のものだとも思うのです。

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北朝鮮のミサイルが飛んで来て死ぬということはありえる 

 今年に入り北朝鮮情勢が切迫しているのは周知のごとくです。

 いわゆる瀬戸際外交で、三月には日本海へ精度の高いミサイルが撃ち込まれ、つい先日にも失敗して北朝鮮領へ着弾してしまったものの再び発射された旨報道がされました。

 ただ、こうした北朝鮮のミサイル問題に対しては我々どこか結構耳に慣れてしまっているところがあるように思われます。

 すなわち、
「またか。どうせ俺のところには来ないだろう」
 と高を括るか、あるいは
「もし、ミサイルが飛んできたらどうしようもないんだから諦めよう」
 とか、そういうふうに恐怖心から逃げている部分があるように見える。

 我々は大地震が来るまで自分のところに大地震が来るとは真剣に考えずらいのと同じで、ミサイルも本当に飛んでくるまでミサイルが飛んでくると真剣に考えることは難しい。

 何故なら、我々は、本当に死にそうになるまで、どこか「自分は死なない」と思っているから。

 でも、死ぬのです。我々は死に得るし、いつかはなんらかの原因で死ぬ。

 そんな当たり前のことは言われなくてもわかっていると思う人も、「どうせいつか死ぬならどーでもいーや」と恐怖から逃げているのなら、それはその時点で死んだも同然なのです。

 そこらへんが意外に難しいことをまず自覚していなければなりません。
 すなわち、さまざまな状況に対して、自分が果たして「覚悟を決めている」のか「恐怖から逃げている」のか……これを自分で判然させることも意外と難しいということを。

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