05 «1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.» 07

日本が日本であるために

時事、ニュース、政治、経済、国家論について書きます。「日本が日本である」ということを政治、経済の最上位目的と前提します。

 

TOP > 政治 > title - 地方主権とグローバリズムの連結への批判~中央と地方の相互依存関係      
  

地方主権とグローバリズムの連結への批判~中央と地方の相互依存関係 

 俺は、中央に権力を集中させること、つまり『中央集権』でもって、外国との国境を高くして、日本国の保守と独立の獲得を目指すべきだと考えています。

 というわけで、今回は、三位一体改革や道州制の議論にまとわりつく『地方主権』の議論への批判から。




道州制に反対だ! という方は……どうかランキングにご協力ください。
お忘れにならぬよう、押してからお読みいただければありがたいです。










 多くの人にとって、『地方主権』と聞くと、「地方が自治している感」が出て、何となく良いことのように聞こえるようです。
 反面、『中央集権』と聞くと、「中央に支配されてる感」があるので、何か悪い事のように聞こえるんですね。

 この「何となく」からも、「中央政府から権限を剥奪する事」が、「良いことである」といったような『反中央政府』の心根が、無意識に大衆の中に薄く張り巡らされているのが伺えるーーというのが指摘したい一点目。



 また、この地方主権の議論は、
ーー政府が、「生産効率の良い地方」から税を吸い上げ、「生産効率の悪い地方」へ財源を交付しているーー
 ということに対して、
「足手まといを切り捨てた方が、国力が上がりそう」
 と、『誤解』してしまった輩がかなり多いのではないか、というのが指摘したい二点目です。



 そして今回、主に取り上げたいのは二点目であります。

 そもそも、まず「足手まといを切り捨てた方が、国力が上がりそう」とか考える大衆根性そのものが「道徳的にどうなの?」って糾弾してやりたい気持ちはあります。
 しかし、そうした糾弾は、経済情勢の良いときには聞き入れてくれそうなものですが、経済情勢の悪いときは、「そんな情緒ではなく、現実を見ろ」と言われてしまいがちです。

 よって、現実として、「足手まといを切り捨てた方が、国力が上がりそう」というのは、『誤解』である……という事を述べたいと思います。



 まず、『地方主権』の議論は、何と言っても、そもそも「中央政府の指導が地方へ行き届いていなければ、国家統合を保てない」という大問題を置き去りにしているのです。
 つまり、各地方を『国家』の下で『一束ねする』という事を、『国力』として換算していないのは、『独立』に価値を思っていない証拠なのではないのか……という疑念です。

 だって、もし、「足手まといを切り捨てた方が、国力が上がる」という理屈の上で考えれば、「東京23区が日本だ、ということにするのが、最も強い国を生み出す術である」という結論になってしまうではないですか。
 しかし、今の大した規模を持った、この『日本』という国が、「全体として一纏まりになって、それぞれの役割をこなしている」というのが、そもそもの国力の源なわけですよ。
 この、「全体として、国家に帰属している」ということが、先人から引き継いだ『大いなる歴史的な財産』であることに、いい大人になっているのであるならば気づいてもらわねば困るのです。


              ・


 もう少し、具体的な所へ論を落としましょう。
 国家における産業の多様性の話です。

 国家の中には実に様々な『地方』がありますね。
 また、地方ごとに、多種多様の産業があり、あらゆる日本国民は、そこから『既得権益』を得て、国民としての属性を帯びた生活を保っているわけです。

 そして、「地方の多様性、産業の多様性、既得権益の多様性が、国家の中で一纏まりに統合されている」というのは、「外国から買わなくても良いものは、自給できる」という『国力』なのですよ。

 ですから、もし、日本の中で、「生産効率の良い地方や産業」だけを強くしても、「産業が画一化」され、「産業の多様性」が失われたら、「外国から買わねばやっていけぬモノの種類が増える」わけでありますから、国家として大変な『弱み』となってしまうでしょう?
 つまり、『国家の独立性』が損なわれてしまうわけです。


 そう考えると、「地方主権」の議論は、グローバリズムの地球観と結びついているのだということが分かるでしょう。

 つまり、「この先、経済的国境は低くなって、好きなだけ外国でモノが売れて、好きなだけ外国から物が買えるようになるはずだ」という、進歩主義的(左翼的)な地球観があって、「それぞれの地方が、国家の経済ではなく、地球のグローバル経済へ帰属していく」という、『脱国家的』な姿勢が根底になければ、「地方主権」などという議論は出てこないのではなかろうか……と、こう疑っているわけです。

 確かに、そういった『脱国家』の視点から見れば、『国家の独立性』は『効用』として換算しないという姿勢も頷けます。




 しかし、徹頭徹尾すべての基準を『国力』に置いて見るのであれば、「個々の生産効率性」なんぞは手段であり、「国家の独立性」こそが最上位の『目的』と考える態度を持っている事が大前提であるはずです。

 国家を独立せしめる『国力』の為には、中央政府が、国家に帰属する多様な『地方』『産業』『既得権益』に対し、『役割(ポジション)』を与え、国家全体としての運営の方向性を指し示す必要があります。
 一方で、その『国力』は「地方、産業、既得権益」の多様性を『保護』する力にもなるわけです。(加えて言えば、勿論そこには核兵器を含む軍事的背景という、物理的なパワーも含めて言っているのです。)


 さらに、『中央政府の指導』といっても、その『指導』の方向性は、地方、産業、既得権益といった『中間組織』が、その権益を代表する形で議論し、方向づけられていかねばならぬものであります。(何故なら、中央の指導の方向性が「個人個人の意見を集約した多数」に基づく指導であっては、直接的な民主主義になってしまうからです。)


 つまり、「中央政府は、各地方、各産業、各既得権益へ、国家的な指導を施すものである」が、逆に、「中央政府の意志決定においては、各地方、各産業、各既得権益を集めた上での議論が、大いに影響を及ぼす」という、『中央と地方の相互依存関係』という形での『中央集権』が、国家の独立の為に求められているのだと、俺は考えるのです。



(了)



※お読みくださってありがとうございます。少しでも記事にご賛同いただけましたら、ランキング、ツイート、Facebookなどで、ご支援いただけたら大変ありがたいです。どうか、よろしくお願い申し上げます。

また、いつもご覧くださっている方、ご支援くださる方には、重ねて御礼申し上げます。

↓ランキングの投票方法が分からない方はこちらをご覧ください
http://shooota.blog.fc2.com/blog-entry-113.html
関連記事
スポンサーサイト

Category: 政治

Thread: 政治・経済・社会問題なんでも

Janre: 政治・経済

tb 0 : cm 4   

コメント

No title

はじめまして。最近こちらをみつけ、とても気になるブログとなっています。まだ少ししか目を通せていませんがいくつかのエントリーを読後、改めて考えさせられることが多いからです。

よってランキングもポチポチとしています(笑


このエントリーも非常に勉強になりました。
私は名前にある通り政治初心者です。
安倍政権誕生後、少しずつ政治に興味を持ち始めました。
というのも、TPP交渉参加問題で、安倍政権に疑念が生じたからです。今は安倍政権批判側の立場となっています。
そんな私にとって先日の「安倍内閣を支持すべきか否か」のエントリーが衝撃的な論に感じ、自分の中で消化できないままでいます。

今の安倍政権の進む道に疑念を持った自分が何も声をあげずにいることが果たして正しいのだろうか?と。
もう一度エントリーを読み直せ!と笑われそうですが(汗

初心者なため、理解が浅すぎるのかも知れません。そのエントリーを今後も何度も読み直して自問自答することになりそうです。
知的好奇心を刺激する後藤様のブログが今後も発展されることを願います。

りょうすけ@政治初心者 #EgA0RN32 | URL | 2013/10/29 02:55 [edit]

Re: No title

りょうすけ様、コメントありがとうございます!

 ブログを気にかけて頂けてとても嬉しいです! ランキングも、本当に助かりますw

 しかし、実を言うと、俺とて『政治』とか『経済』なんてもの、ほとんど分かっていないのですよ。
 それに、世の中のあらゆる人も、結局のところ、「政治をどうすれば良いか」なんて分かってないんだろうと思うのです。何故なら、そんなことを分かるのは『神的な何か』しかないはずだからです。
 つまり、政治って人間の個々人の能力の限界を越えているんだと思うのですよ。

 ですから、このブログも、世に溢れる他の言説も、すべからく疑ってかかってご覧になることをおススメ致します。だって、政治に関してなにかしら述べる輩は、百パーセント分からないままに政治を語っているはずですから。

 ですから、その分かっていない「一人一人の直接的な意見の多数」が、政治に影響を及ぼすことについては、分かっていないなりに批判的に見ておく必要があると思うのです。

 俺もまだまだ未熟な書き手ですけれど、国家、社会の複雑性から見たら、自分が分かっていることなど「ほんの小指の爪の先ほどの微々たものである」ということは、少なくとも自覚しつつ書いていきたいと思っています。
 それが、りょうすけ様のような方の思考のヒントになれば、とても嬉しいなあと考えているのです。

後藤真(おーじ) #- | URL | 2013/10/29 16:48 [edit]

No title

レスありがとうございます^^

後藤様のお話を聞いて肩の荷が少し軽くなりました。
あちこちのブログを見ながら「政治のことをわかっていないのは自分だけだ」みたいな観念に囚われていましたから(笑

後藤様はご自身を謙遜なさっていますが、難しい話をわかりやすく語りかけようとしているのが感じられ、圧倒的な読書量、深い思索の旅を経られてきたことように思われます。

私なんか政治系の本は
「日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ 」(中公新書)
「常識」としての保守主義 (新潮新書) 櫻田淳

この2冊だけでしかもまだ読みかけです(笑

ブログの右にあるお薦めの本も上記を読み終えたらここからクリックして注文してみます。


政治ブログランキングの上位を徘徊したりしますが、私にとっては後藤様のブログがピカ一です。もっと多くの人にも後藤様の思想に触れてもらいたいと強く念じています。


りょうすけ@政治初心者 #X.Av9vec | URL | 2013/10/30 00:48 [edit]

Re: No title

りょうすけ様、お返事ありがとうございます!

 何というか、とても恐縮です(汗)でも、ブログは全力を注いで書いているので、一助になっているのであれば、嬉しいです。

 読書(知識)と思索はきっとその往復で、人それぞれの「やり方」があると思いますので、りょうすけ様も自分なりの「読書の仕方、思索の仕方」を獲得なさっていかれるのが良いと思います。

 右のオススメ本につきましては、まずは図書館でご覧になってはいかがでしょう。しかし、載せておいた本は多分、時間をおいて何度も読み返したいとお感じなる事うけあいですから、その後に購入するという風にしても遅くはありません。


 最後に、書く力を与えてくださるようなコメント、本当にありがとうございます。
 また、いらしてくだされば嬉しいです!
 

後藤真(おーじ) #- | URL | 2013/10/30 19:57 [edit]

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://shooota.blog.fc2.com/tb.php/121-44a5c83d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)