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続・保守の敵は共産主義だけなのか? 

 前回の「保守の敵は共産主義だけなのか?」の続きです。

 というか自分は左翼だし……という方には無理にとは言いませんが、別にそんなに左翼でもないという方は、ランキングにご協力ください。お忘れにならぬよう、押してから読んでいただけると嬉しいです。





我らが国会議事堂!


 そもそも、右翼と左翼と言う言葉は、フランス革命のあだ花が咲き乱れた十八世紀後半に生じました。時のジャコバンを筆頭に人民主権の改革を急進的に押し進める勢力が議長席の左側に、立憲君主制への帰着を主張していた勢力が右側に座った事から、「右翼」「左翼」という言葉が言われるようになったのです。
 つまり、右翼左翼という言葉自体、フランス革命基準だった。そして、十八世紀には共産主義はおろか社会主義だって登場してはいないのです。


 また、「保守」というものがまとまった体系的な思想として提示されたのは、保守主義の父とも呼ばれるイギリスの上院議員エドマンド・バークという人が、フランス革命およびフランス革命を礼賛する自国人を徹底的に糾弾したところから始まったとされます。

 ということは、「保守」の敵は、とりもなおさずフランス革命のエッセンスという事になりそうです。
 そして、繰り返すようですが、フランス革命の頃、社会主義、共産主義というモノは無い。むしろ、ルソーやボルテールの啓蒙思想を土台とし、シェイエスなど等で粋を極めた、「人間のケンリというものを根拠にした人民主権主義」が、フランス革命の思想的支柱でありました。

 勿論、フランス革命そのものに社会主義、共産主義の萌芽は見て取れます。また、バークは私有財産を擁護していますから、私有財産を制限する社会主義、共産主義的な考えは保守思想と相容れないはずだ……と言うことも出来るでしょう。そして、そう考えても問題ではないと言えば、問題ではない。

 しかし、ここでよく考えてもらいたいのは、「私有」とか「所有」とかという観念も、そんなに簡単なものではないという事です。
 例えば、バークは富者というものを二つに分類して論を展開しています。それは、「貨幣所有者階級」と「土地所有階級」です。前者を「資本家ブルジョワージ」、後者を「貴族、聖職者階級」と言ってみてもよいでしょう。
 そして、バークが強調して擁護した私有財産とは、主に貴族、聖職者階級のそれであり、土地所有についての私有財産なのです。
 対して、資本家ブルジョワージは、フランス革命における主犯格の一であって、それは土地所有者階級から土地を剥奪してやろうという妬みが発揮されてのことだとすら述べて糾弾しています。また、そうした妬みを心に抱えた貨幣所有者階級は、啓蒙思想家達のスポンサーとして世論の調子に少なからず影響を与えていたと分析しているのです。

 私はここで、単にバークの保守思想の一端を紹介して、風格を醸そうとしているのではなく、「階級」というものを今一度、次のように捉えて考えてみたらどうかと提示したかったのです。
 すなわち、

1「既存の特権階級、既得権保持階級」
2「資本家階級、貨幣所有階級」
3「労働者階級、百姓」
 という風に捉えてみる、階級にかんする考察です。

 すると、当初の左翼とは「特権階級の権利を、資本家階級が剥奪しにかかる」という方向であったが、共産主義、社会主義では「資本家階級の権利を、労働者階級が剥奪しにかかる」という風な方向へ変遷していったと捉えることもできます。


 而して、現代の日本で「保守」と呼ばれている人々は、「資本家階級の権利を、労働者階級が剥奪しにかかる」という意味での「サヨク」を敵とする事で一致した気分になっています。しかし、もう一方の「特権階級の権利を、資本家階級が剥奪しにかかる」という意味ではほとんど日本人全員が「左翼」なのです。

 また、「特権階級または既得権益の体系を剥奪する」という左翼的発想を前提とする一方、「社会主義・共産主義を敵とする」という態度を示しておけば、「愛国中道保守」的な風体は装えるというもの。そして、この事は気づかないフリをしていれば至極都合の良いものであるから此処まで思考を及ばせないけれど、比較的多くの人は心の奥底で感じ取っていることなのではないでしょうか?
 それが、まさしく欺瞞というものなのです。


 私は、既得権益にせよ、資本家階級にせよ、労働者階級にせよ、「階級闘争」なるものを煽る気はありません。
 しかし、「特権階級または既得権益の体系をそれなりに維持する」という『保守思想』のエッセンスが欠けていては、「左翼ソビエト型」は駆逐できても「左翼アメリカ型」には抵抗力が皆無ということになってしまいます。



(つづく、かも)


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