03 «1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.» 05

日本が日本であるために

主に政治、経済、時事、国家論についてなどを書きます。日本が日本である、ということを主軸に論を展開していきたいです。

 

政治思想と経済思想の四分類 

 俺は、子供のころ、「左翼ってなあに?」と母親に聞いた覚えがある。母は「共産主義者のことだ」と言った。
 また、「右翼ってなあに」と聞くと、母は「天皇の崇拝者」と言った。そして最後に、「そういうことは外いって言うんじゃないよ」と言われた。(中学生くらいだったか。今考えると赤ん坊の作り方を尋ねる幼児のような質問である)
 別に母を責めるわけではないが、乱暴にすぎる回答であろう。
 また、大学で、こう言う友人もいた。
「左が社会主義で、右が資本主義だろう」
 と。
 かく言う俺だって、もともとあまり理解していなかったし、今だってこの難しく、デリケートな話題を完全には理解していないだろう。
 しかし、母や友人の言うようなことが極めて危険な誤解であり、世の多くがそういった適当な誤解をしているということが分かるくらいにはなった――と思う。


 まず、子供のころに母の説明を聞いて思ったのは、『対照になってないじゃん』ということである。右と左というくらいだから、当然対になる言葉なのだろうと思ったからだ。共産主義とは、「国がすべての経済を管理して、国民への配分も管理する国のこと」という説明を教師から受けていたから、友人のように、「それなら、右は資本主義じゃねえの? 」と疑問に思った覚えがある。


 こういった混乱は、全て右左の対立軸の中に、国家体制の主義と経済体制の主義をごちゃ混ぜにして考えている点にある。


 まず、右左という言葉が何故使われ始めたかというと、イギリスの議会において、立憲君主制を支持する党が右に座り、フランス革命を支持する党が左に座った経緯からである。これは、根本的な国家体制の主義の対立の話だ。
 この観点から見ると、現在、日本やイギリスは右の国家体制、アメリカやフランスは左の国家体制と区分けできる。


 さて、その中から、右思想、左思想というものを細分化して考えると、次のようなことが言える。
 右=国家集団全体の歴史的秩序を重んじる思想
 左=国家を構成している個々人の権利を重んじる思想

 つまり、右は国家集団の秩序を重んじるために、歴史的な支配体制を維持し、集団としての国家的断続性を保とうとするから立憲君主制を、左は個々人の権利を重んじるために、議会による民主主義で政府を選ぶ共和制を、それぞれ主張するのである。
 どちらが良いという最終結論を出せた人間は未だいない。結論がでていれば、世界中がその体制に倣うはずだからだ。
 立憲君主制は、基本的に世襲によって君主が立つので、世代によっては暴君や暗君が立つことがある。
 共和制は、世代をこえると、国家的イデオロギーが離散して、国家が消滅、あるいは致命的な変容が起こる。
 数世代をこえると、双方、立憲君主制には左的な問題が、共和制には右的な問題が生じるのだ。
 そこで、立憲君主には政党政治や議員製内閣制度などの左のディバイス、共和主義には言語統制や厳しい法の支配、強い軍事力などの右のディバイスが考案されてきた。
 それが、良いか悪いかは未だ分からないけれど、政治思想の右左というのはこういった、人々が痛い目合いながら国家政治のバランスをとるために使ってきた概念なのである。


 さあ、そこで、国家経済体制の話を見てみよう。もちろん、経済も政治の一部ではあるのだが、これが政治思想とは捻じれた体制を敷く国家も多いことから、混ぜて考えるのは良くないと、俺は主張したいのである。
 先に、俺が教師から受けた共産主義の説明を紹介したが、これもあまりに危険な誤解を与える説明といえよう。
「国がすべての経済を管理して、国民への配分も管理する国のこと」
 とは、計画経済の説明である。
 共産主義の場合、それが、「資本家と労働者という不平等を無くす」という政治的イデオロギーによってなされているのだ。お気づきになったことと思うが、そうなると共産主義は、政治思想的には左が偏屈に極まったものであるが、経済の体制は右を極めているのである。計画経済とは、国家が経済を完全に統制する体制であるからだ。

 次に、政治体制も、経済体制も、両方左であるというのはどういうことかと言えば、代表的なのがアメリカ合衆国である。アメリカは国家体制は多くがご存知のとおり、大統領制であり、共和制である。さらに、経済で言えば、自由放任主義を取っているから、経済的にも左と言える。
 よく、共和党のティーパーティを保守(コンサバ)というが、それはアメリカが自らを振り返った時の視点だ。左の人々にとっての保守は、左なのである。

 では、右の政治体制において、右の経済体制を採択するというのはどういうことかというと、これを国家社会主義と呼ぶ。つまり、立憲君主制において、計画経済を採用するということである。日本にもそういう思想があり、北一輝の日本改造計画大綱などが有名で、226事件の思想的背景となっている。

 最後に、右の政治体制で、左の経済体制を採択するというのはどういうことかというと、立憲君主制の上に自由放任主義経済を採用することである。代表的なのは、サッチャー時代のイギリスや小泉時代の日本が特に顕著であった。



 整理してみると、
 政治、経済→①「左、右」②「左、左」③「右、右」④「右、左」
 と、四区分にできるだろう。 
 ため息が出ることには、上記の全ての体制が、成功しているとは言えない点である。
 それは、この四つの例において上げた例がどこか極端な体制になってしまったからである。

 『混ぜるな危険』という記事でも申し上げたが、重要なのは対立軸の意識である。政治、経済の対立軸を別のものとして考え、双方、苦しみながらなんとかバランスをとっていく。それしか、人間が国家集団としてやってく策はないのである。そして、そのバランスは、国家の歴史的価値観と、さまざまな細分化された問題によって、おそるおそる取っていくべきものなのだ。



日本が日本であるために・トップページへ



ランキングにご協力くださいこれをポチと押してブラウザの戻るで戻っていただければ、ランキングが上がるみたいなので。
スポンサーサイト

Category: 政治

tb 1 : cm 2   

コメント

ブログにしておくのは

非常に惜しいなあ……。もったいない。

あっ、返事が遅くなるのはお互い様だからw
大丈夫よ(^-^*)(・・*)(^-^*)♪

ゆみか(´・ω・`) #g23jHA0U | URL | 2012/01/06 17:52 [edit]

Re: ブログにしておくのは

ありがとうございます。
なんだかとても評価していただいて恐縮です。
とにかく文章くらいしかやれることないんで、書くだけはやっていこうと思います。

おーじ #- | URL | 2012/01/09 17:09 [edit]

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://shooota.blog.fc2.com/tb.php/20-9de03a2b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめteみた【日本が日本であるために】

 俺は、子供のころ、「左翼ってなあに?」と母親に聞いた覚えがある。母は「共産主義者のことだ」と言った。 また、「右翼ってなあに」と聞くと、母は「天皇の崇拝者」と言った。...

まとめwoネタ速suru | 2012/03/19 20:13