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日本が日本であるために

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政府の「資源配分機能」の重要さを認めよう 


 このブログでは繰り返し強調してきましたが、私は、

「経済に対して、政府がもっと介入をすべきだ」

 という思想をもっています。



 経済における政府の役割は、教科書的に言えば以下の三つ。

1 『経済安定化』
(資本主義では貨幣は負債によって創り出されるので、その気分的伸縮によりバブルとデフレによる混乱は必然であるから、この上下の波をなだらかに修正する統治者の役割が必要となる。※これは短期的な話)

2 『資源再配分』
(民間市場のみでは国土計画や交通計画、都市計画、公共施設、そして軍事設備などが充分に需要されず、資源が配分されないので、統治者としての公的に需要する必要がある。※これは長期的な話)

3 『所得再分配』
(民間市場を放っておくと、地方間、産業間、職種間の格差が広がる。すると、地域や産業や職種や企業で一極集中が起こり国家全体の経済循環を毀損するから、格差を一定水準に抑え、分散を促す統治が必要となる。※これは長期的な話)

 です。


 ◆


 世の中で最も広く承認されているのは、3の『所得再配分機能』だと思います。

 これについても私は、「国家の安定」と「経済全体の循環」を考えるにあたって重要な機能であると思っています。

 特に、そこそこの累進課税、お年寄りのための年金システム、介護システム、健康保険など、社会の基盤や高齢者による需要の持続を保障する機能は、国家全体の安定的運営や経済循環を考えても非常に重要でしょう。

 ただ、この所得再分配機能については、単に「弱い人が可哀想」とか「貧乏な俺にカネ寄こせ!政府!……という請求」の力学が多分に含まれがちだし、『ベーシック・インカム』や『こども保険』など奇抜で偽善的なアイディアで「落ちこぼれ」や「はぐれ者」に媚びようとする輩が出るので、注意が必要です。


 ◆


 これに対して、今の喫緊の課題は1の『経済安定化』であることは言うまでもありません。

 つまり、デフレの問題です。

 資本主義は金融的な「気分」は自動的に調整してくれないので、金融収縮が起こって民間が借金をしない状況にあっては、政府は国債を発行して、もっと赤字財政を吐き出さなければなりません。

 具体的には、減税や政府支出増です。
(※私は大きな政府論者なので、デフレに対する処置も、減税よりは「政府支出増」で執り行うべきだと思っていますけれど)

 デフレでは、政府が需要(赤字財政)をどーんと吐き出して、民間が借金をするようになったら、少なくとも経済安定化の要因からの赤字拡大は必要がなくなります。

 逆に、金融膨張、すなわち民間の借金が膨らみ過ぎるバブルの状態になれば、政府は増税や支出カットで緊縮を志向しなくてはなりません。
(※私は、バブルに対する措置も、基本的に「増税」で行われるべきだと思うので、支出をカットせず、そのまま大きな政府を目指すべきだとは思いますけれど)


 ◆


 そして、3の『政府による資源配分機能』ですが、これは今の世の中で最も軽視されている政府の機能と言えるかもしれません。

 まあ、だいたいみんな(口ではどう言っているか知りませんが)天下国家、日本国家のことなんかどうでもイイと思っているらしいので。

 しかし、私は、この『政府による資源配分機能』こそ、最も重視すべき政府の機能だと考えています。

 意地でもそう考えます。



 というのも第一に、

「市場は国家全体のための需要をすることができない」

 からです。

 これは、たとえば単に「軍隊や交通インフラが市場で需要されにくい」ということに留まりません。

 そもそも国家全体のための需要というのは、原理的に言えばいくらでも需要できるものなのです。

 対して、原子的個人(あるいは原子的核家族)に還元しうる市民サーヴィス的な需要、すなわち、「日本国籍民の一人一人の生命と財産を守ってもらう」というような、短期的な社会合理的な需要だけが求められていれば良いのだ……とすれば、

X「長期を考えれば需要すべき領域(たとえば大規模な国土整備や交通計画)」

 や

Y「文化的な防衛を考えれば需要すべき領域(過剰な自由貿易を阻止するために必要なだけの軍事力)」

 などについては需要されないことになります。


 ですから、この見積もり感を多く取るか、少なく取るかは、国家の長期的存亡の話になってくるのです。

 具体的に言えば、日本人が「千年日本を続けるつもりがあるかどうか」は、この『資源配分機能』をどれだけ重く見ているか……で計られるのです。



 第二に、私は『経済安定化の機能』としての需要創出以上に、「長期的な安定的な政府需要の創出」という意味での、長期的な需給調整機能を、この『資源配分機能』に見るのでありますが、これは少し込み入った話になるので、また今度。


(了)

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