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日本が日本であるために

時事、ニュース、政治、経済、国家論について書きます。「日本が日本である」ということを政治、経済の最上位目的と前提します。

 

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自衛隊は、国民の生命を守る為だけにあるのではない 

 自衛隊の存在を肯定する論拠や大儀を、「国民の生命と安全を守るため」とする考えは、間違っていると思います。

 何故なら、その筋立てだと、『国民の生命』を守る為に、「国民(自衛隊員)が生命をかける」という話になり、論理的な矛盾を起こしているからです。

 この論理矛盾を、一見、解消しているかのように思われる理屈に、「武力を保持した人が、民の命を守る」方が、「かける命の数は少なく、守る命は多くする事ができる」というものがあります。

 ただ、この考えでいくと、例えば十人の人がいて、そこに危機が訪れた際、「四人死んで六人死ぬよりも、二人が死んで八人が生き残った方が良い」といったように、単純な『命の数』の話になってしまうわけです。
 ただ、『命の数』を最上の価値に置けば、戦いは全て放棄して、降伏するのが最上策だという話になってしまいます。

 対して、
 もし、この例えで納得しうる筋立てがあるとすれば、「この十人の集団が持続していく為に必要な者を守り、死んでも集団の存続には決定的ダメージとならない者が命を懸ける」というものでしょう。
 具体的に言えば、「指導者的な者と、女と子供」を守り、「他の男ども」が命を懸けるというような話です。

 この場合、「死ぬ数と、生きる数」というのは、必ずしも最終的価値判断にはなりませんね。ここでは、たとえ死ぬ数が多くなっても、「この集団が存続していく事」が最優先事項であって、それが命を懸ける価値、大儀となるわけです。



 国家における軍隊とは、そもそもそういうモノであったはずです。
 つまり、軍隊の最終的な目的は、「人の命」ではなく、「国家の存立、存続」なのです。

 国家の存立、存続の為に、「民間人の生活を物理的に守る必要がある」というだけで、別に各々個人個人の生命と安全それ自体は軍隊の最終目的には成り得ないのですよ。

 もし、軍隊の存在意義を、「死ぬ人を少なくし、生きる人を多くする事」に置くと、最終的に軍隊は存在しない方が良いという理屈になって、論理矛盾を起こすわけです。

 繰り返しますけれど、『命の数』を最終価値とするなら、「軍事的圧力にはすべからく降伏して、国境を無くし、国家を無くし、生活の仕方、言葉の話し方、伝統、慣習、礼節、といったモノへの拘りも捨て、余所の者の言うなりになって行く」とするのが、最も多くの命が生き残る合理的な方法なんですから。

 それを良しとしないから、軍隊というものに存在意義が出るわけです。



 ともすれば、自衛隊の存在を肯定する人の中でさえ、自衛隊を「公営用心棒」か何かと勘違いしているのではないかと思えます。
 国民が税金を出し合って、「自分たちの安全守る巨大な用心棒」を雇っている……と、そんな意識があるのではないかと疑っているのです。

 そもそも税金というのは、「支払った対価として、政府に対して何かを請求できるもの」ではありません。
 つまり、税金は、『公』の為に徴収しているのであって、それを支払った一人一人の為に使う事を最終目的とすべきものではないということです。

 国民にはすべからく「過去から引き継いだ『国家』という属性を、後世へ繋いで渡す」という『義務』が、生まれながらにして課せられています。
 ただ、それを一人一人の人間がやろうとしても、力が弱すぎで、義務を果たすことができません。ですから、中央政府に個々の義務を部分的に一任しているわけです。
 よって、税金というのは、「納めてやっている」というよりは、むしろ、「納めさせていただいている」ものなのです。だって、もし税金を納めることのできる『政府』がなければ、生まれもって課されている所の義務を果たせないのですから。


 軍隊というのも、そういうものの一環なのです。
 つまり、軍隊とは、我々に生まれもって課されている義務(国家全体を存続させる事)を、物理的に果たすために存在しているということです。

 これをまずをもって認めなければ、自衛隊の『建軍の大儀』とったものが、酷くあやふやなものとなってしまうのだろうと……考えます。



(了)



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